節分といえば2月3日というイメージがありますが、実は節分の日というのは年によって変わります。
そして今年2021年の節分では「2月2日」が節分ということになります。
では、何故2021年は節分が2月2日なのでしょうか？これには立春が大きく関係しています。
今回は、節分というのはどういう日なのか、何故2021年の節分が2月2日なのかということについてご紹介いたします。
そもそも節分とはどういう日なのか
節分は鬼を払って新年を迎えるための行事の１つで、立春の前日に行われるものです。
二十四節気で見ると、立春は新年の始まりの日ともされており、当時は節分から新年を始めるというものでした。
実際に江戸時代の頃では旧暦で過ごしていたこともあり、正月が来る頃と立春がほとんど同じ時期だったとされており、新年を迎えるための行事として節分が行われていたようです。
また、中国では今でも太陰暦の方を採用しており、旧正月の方で新年をお祝いしています。
そして、旧正月を過ごした後は、春節として1週間ほどの休日を過ごしているようです。
これらのことを踏まえると、当時の節分は今でいう大晦日と同じような意味で行われていたということになります。
節分の時に豆まきをするのは何故？
節分の定番でもある豆まきですが、何故豆をまくのでしょうか？
これにはいくつか理由があるとされていますが、よく言われているのは「魔滅」(まめ)と豆をかけており、無病息災を願って豆をまくというのが通例のようです。
その昔、京都の鞍馬に鬼が出た時には、豆を鬼の目に投げつけて退治したという逸話も残っており、「魔を滅することができる」という意味も込められています。
また、昔は豆まきをするのは一家の主もしくは年男がやるものだったのですが、年月が経つにつれて家族皆で豆まきをするという風習になっていったようです。
さらに中国では「豆は鬼毒を消して痛み止めの効果がある」と医書である「神農本草経」に記載されていることから、豆は鬼を払う効果があると言われてきました。
また、五穀の中でも豆が一番威力が高いとされており、鬼を追い払うのにも効果があるという説もあります。
そんな豆は家の中でもまき、年齢の数と同じ個数の豆を食べることがあると思いますが、これは五穀には霊力が備わっており、五穀をまいた所は清められると言われてきました。
なので、豆を室内にまいて食べていくことで、家の中と自身が清められるという意味が込められています。
何故2021年の節分は2月2日？
節分は二十四節気における立春の前日に行われる行事であるということは、先ほどもご紹介した通りです。
そして、この二十四節気というのは1年ごとに少しずつ誤差が生じています。
1年は365日というのは皆さんもご存じの通りだと思いますが、正確には約365.2422日となっているため、少しずつズレているのです。
そして立春というのは、国立天文台の観測で「太陽黄経が315度になった瞬間が属する日」を基準にしています。
これまでは、それが2月4日だったため、立春は2月4日で節分が2月3日でした。
しかし2021年では、二十四節気による誤差で立春は2月3日の23時59分となり、節分が2月2日になるというわけです。
節分が2月2日になったのは明治30年以来、実に124年ぶりとなります。
ちなみに、今から37年前の1984年では2月5日に節分が行われており、これも二十四節気の誤差によるものでした。
来年以降の節分はどうなる？
2021年の節分は立春の日がズレるため、節分もズレて2月2日になることがわかりました。
では、来年以降の節分はどうなるのでしょうか？
二十四節気によって誤差が生じているため、来年以降の節分もどんどんズレていくイメージがあるかもしれませんが、2022年からの節分は2月3日に戻ります。
ですが、それからは閏年の翌年の立春が2月3日になります。
なので、直近では2025年・2029年・2033年…といった閏年の翌年の節分が2月2日になります。
普段当たり前のように2月3日は節分というイメージがあるだけに、今よりも2月2日が節分になることが頻繁になるということは少し新鮮ですね。
最初は色々と戸惑うこともあるかもしれませんが、その年の節分はいつなのかというのをしっかり確認して楽しむようにしましょう。
2021年の節分が2月2日になる理由のまとめ
節分というのは、日にちが決まっているわけではなく「立春の前日に行うもの」というものです。
なので、二十四節気によって立春の日もズレていくので、自然と節分も日にちがズレるというわけだったのです。
節分が2月2日になるのは、実に124年ぶりとのことですが、それからは閏年の翌年の節分が2月2日になっていくようです。
色々と混乱することもあるかもしれませんが、節分を楽しむ時はしっかりと日にちの確認をするようにしていきましょう。
