イースターは、元々はイエス・キリストの復活をお祝いするもので、海外では当たり前のようにお祝いされています。
日本ではあまり馴染みがないイベントかもしれませんが、最近では少しずつイースターを楽しむ家庭も増えてきているようです。
そんなイースターですが、実は「イースター休暇」というものが海外では取り入れられています。
これは毎年取り入れられている休暇で、2021年のイースターにもちゃんとイースター休暇はあります。
そこで今回は、2021年のイースター休暇はいつなのか、海外の人達はどのように過ごしているのかということについてご紹介していきます。
イースター休暇とは?
日本でイースター休暇というのはほとんどありませんが、海外では定番の休暇となっています。
一般的にイースターは処刑されたイエス・キリストが3日後に復活したことをお祝いするために行われるもので、復活祭としてお祝いされています。
日本ではあまりピンとこないイースターですが、海外(主にキリスト教)の間では、イエス・キリストが産まれたクリスマスと同じくらい大切な日とされています。
また一方で、イースターは春の訪れをお祝いするための祭典とも言われています。
この時期は新しい命が芽吹いていく様子と、イエス・キリストが復活した様子が重なったことから、春の訪れをお祝いするのと同時にイエス・キリストの復活をお祝いするという意味になったようです。
このようにイースターは復活や新しい命をお祝いするものとなっており、イースターのために制定された祝日のことを「イースター休暇」と呼ばれるようになりました。
海外では毎年、イースター休暇の時期になると盛大にお祝いをしています。
2021年のイースター休暇はいつ?
基本的にイースター休暇と呼ばれる期間は、イースターを含む前後の日が休みとなります。
最大で3~4日間の休みとなるので、この期間は様々なところでイースターイベントが催されます。
元々イースターは日にちが明確に決められているものではありません。
基本的には「春分の日の後、最初の満月の日があった翌日曜日」と決められています。
これを踏まえると、2021年のイースターは4月4日となります。
なので、2021年のイースター休暇は4月2日~4月5日の4日間ということになります。
ただ、このイースター休暇というのは、国によっては多少休暇日数や期間が異なっており、キリスト教に関係している学校や企業の場合だと、もう少し長めにイースター休暇を取得しているところもあるようです。
イースター休暇の日にはそれぞれ意味や名前がある?
そんなイースター休暇ですが、それぞれの休みの日には名前が付けられており、それぞれ意味も込められています。
木曜日「ホーリーサーズデー」
イースター休暇に入る前の木曜日は「ホーリーサーズデー」と呼ばれています。
これは、イエス・キリストが十字架で処刑される前日の夜に行われた最後の晩餐を記念する日となっており、日本では「聖木曜日」とも呼ばれています。
この日、教会では聖餐式というミサや洗足式が行われます。
洗足式というのは、当時のイエス・キリストが弟子たちの足を洗ったことが由来で、人によっては「洗足木曜日」とも呼んでいるほど、重要な出来事でした。
しかし、この段階ではまだイースター休暇の前日なので、厳密には祝日ではありません。
ですが、教会ではこの日にミサを行う所が多いようです。
金曜日「グッドフライデー」
この金曜日からいよいよイースター休暇に差し掛かっていきます。
この日は、まさにイエス・キリストが十字架にかけられて処刑された日にあたります。
何故この日をグッドフライデーと呼ぶのかというと、イエス・キリストが十字架にかけられた際に、人類の罪を全て背負って自ら身をささげたことで、人類が救われたからとされています。
グッドフライデーになると教会へ赴き、人類の罪を背負って十字架にかけられたイエス・キリストに改めて感謝の祈りを捧げていきます。
そして、家庭では断食をしたり、肉を食べなかったり、娯楽をしないといった習慣がある所もあるそうですが、この日は血を流さないようにするためという理由があるからです。
つまり、この日はイエス・キリストに改めて感謝をし、余計な血を流さないように過ごしましょうという日になるというわけです。
土曜日「ブラックサタデー」(復活徹夜祭)
イースターの前日である土曜日は「ブラックサタデー」と呼ばれる日にあたります。
これは十字架にかけられて処刑されたイエス・キリストを追悼する日ということで「ブラック」という名前が使われており、基本的に喪に服す日となります。
この日、教会ではイエス・キリストの復活を待つ「復活徹夜祭」というミサが行われ、夜もずっと徹夜で行われます。
また、地域によっては逆にイエス・キリストを裏切ったとされるユダに注目し、藁人形をユダに見立てて焼き払うという所もあるようです。
日曜日は「イースター」(イースターサンデー)
そして日曜日はいよいよイースター当日(イースターサンデー)となります。
この日は処刑されたイエス・キリストが復活した日ということで、非常におめでたい日となります。
イースター休暇の中でも特に重要な日となっており、教会ではミサが行われたり、キリスト教徒が多い国でもたくさんのイベントが開催され、大々的にお祝いしていきます。
イベントとしては、仮装パレードやかがり火を炊いていたり、商店街ではイースターマーケットが行われていたりと、イースターの伝統行事を一般市民も楽しみながらイースターをお祝いします。
月曜日は「イースターマンデー」
イースターで盛大にお祝いをした翌日は「イースターマンデー」と呼ばれる日にあたります。
基本的にはこの日でイースター休暇は終了となります。
この日では、主に家族や友人など身近な人と過ごすための祝日となっています。
場所によってはイースターが終わってもこの日までイースターイベントを行っている所も多く、家族や恋人同士でエッグハントのイベントに参加をしたり、家でイースターエッグ探しをして過ごすご家庭も多いです。
海外ごとのイースターの過ごし方とは?
日本ではあまり盛大にお祝いをしているイメージがないかもしれませんが、海外ではイースター休暇を設けるくらい、イースターを盛大にお祝いをしています。
ですが、そのお祝いの方法は国ごとに多少異なっています。
そこで、海外ではそれぞれどのようにイースターをお祝いしているのかということについてご紹介いたします。
アメリカの場合
アメリカの場合は、イースターを祝日にするという法律はありません。
ですが、多くの州ではイースター休暇の存在を知っているそうですが、実際にイースター休暇を設けている企業は全体の約2割ほどしかないのが現状です。
なので、アメリカでは日本と同様にイースター休暇を取得するという習慣はなく、イースターは祝日になるという認識はほとんどないと思われます。
そんなアメリカですが、イースターの日になると自宅で家族皆でイースター料理を楽しんだり、親戚や友達を集めてホームパーティを行ったり、教会へ行ってミサに参加したり、エッグハントなどの行事を楽しむというのが主流となっているようです。
イースターだからといってイースター休暇を取るわけではないようですが、家族皆でイベントを楽しんだり、料理を楽しんだりする人は多いようです。
ドイツの場合
ドイツは4日間のイースター休暇の制度が定められており、祝日として制定されています。
主にドイツでは、家族皆で食事を楽しんだり、エッグハントなどのイベントに参加して楽しんだりします。
ここまでは他の国のイースターと同じなのですが、ドイツではイースターファイヤーというキャンプファイヤーのようなものを楽しむ人も多いです。
小枝などを高く積み重ねておき、夜になったらそこに火を燃やして、皆で食事をしたりしながら楽しみます。
場所によっては魔女をかたどった人形を燃やして、邪気を払うという所もあるようです。
このイースターファイヤーはドイツならではの風習でもあるので、イースター休暇の時期は皆が集まって楽しむというのがドイツの定番となっているようです。
イギリスの場合
イギリスの場合も、ドイツと同様に4日間のイースター休暇を設けています。
ただ、イギリスにはキリスト教以外にも多くの宗教があるため、皆がイエス・キリストの復活をお祝いしているというわけではなく、中には春の訪れをお祝いしているという人もいるようです。
イギリスでのイースター休暇は、主に家族や友達で食事を楽しんだり、イースターのイベントに参加したりする人もいますが、4連休を利用して実家に帰ったり、旅行に行ったりする人も多いようです。
この時期はそれぞれ過ごし方も異なっていますが、イースターのお祝いと同時に改めて家族とのんびりとした時間を過ごす時期でもあると考えられます。
2021年のイースター休暇についてのまとめ
2021年のイースター休暇は4月2日~4月5日までとされています。
日本ではあまり馴染みのない休暇ですが、海外では祝日として制定されている所も多いようです。
そして、このイースター休暇で制定されている祝日には、それぞれ名前や意味が込められており、キリスト教徒の方たちにとっても重要な祭典であることがわかります。
そんなイースター休暇は国によって過ごし方も異なっていますが、どこもイースターを楽しんでいるようです。
日本ではまだまだイースターを思いっきり楽しむというような風習はありませんが、もし興味があるという方は、イースターのイベントを思いっきり楽しんでみてはいかがでしょうか?